アメリカも期待するワクチン輸出💖
さらに高端社製ワクチンに一層の期待が高まるニュースがあった。8月19日、台湾中央感染症指揮センター(台湾CDC)指揮官の陳時中・衛生福利部長(厚生相)は、前日にアメリカ在台湾協会(AIT、実質的な台湾でのアメリカ大使館)のサンドラ・オウドカーク代表がCDCを訪れ、新型コロナワクチンに関するアメリカと台湾両国の政策とワクチンパスポートを含む入国管理などについて話し合ったことを明らかにした。議題には両国ワクチンの相互承認も含まれており、アメリカが高端社製について注目しているという。
NIHの強力なバックアップの下で開発されたワクチンなので、アメリカ政府が注目するのは当然のことだろう。ただ、このニュースは単に国民党を中心とした台湾内の高端社製反対派や、中国へ牽制のサインとなっただけではない。今後、新型コロナワクチンでも、台湾は半導体のように世界進出の可能性を示唆しているのだ。
中国がワクチン外交を各国で展開する中、アメリカとしても自国の「血を分けた」ワクチンが、自らの供給不足分をカバーできるかもしれない。国際政治の面からも、台湾産ワクチンの動向は目が離せないのである。
2021年8月23日午前、台湾の蔡英文総統は台湾内で開発した新型コロナワクチンの接種を終えた。8月16日に自身のソーシャルメディア(SNS)ページで接種予約をしたことを明かし、注目をされていた。
接種したワクチンは、7月18日に緊急使用許可(EUA)を取得した高端疫苗生物製剤股份有限公司(MEDIGEN VACCINE BIOLOGICS CORP)の「MVC-COV1901」(高端社製ワクチン)だ。台湾ではアストラゼネカ社製ワクチン接種が普及したが、血栓の懸念があることを理由に、中国国民党(国民党)をはじめとする野党が「アストラゼネカ製ワクチンを接種して安全性を証明しろ」と、しきりに蔡総統に訴えていた。しかし蔡総統はこれに応じることはなく、高端社製の接種予約が始まると予約したのだった。まさにこの日のためにその腕を残し、台湾産ワクチンの信頼性を自らの体で証明しようとしているのだ。
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