11年ぶりに噴火が確認された小笠原諸島付近の海底火山「福徳岡ノ場(ふくとくおかのば)」について、気象庁は16日、新島(直径約1キロ・メートル)を確認したと発表した。これまでにも噴火後に「島」が確認されたことが3回あったが、いずれも波に浸食されるなどして消滅している。
福徳岡ノ場は小笠原諸島・硫黄島の南約50キロ・メートルにあり、13日に噴火。海上保安庁の航空機が15日午後1時頃に新島を確認した。島は海底火山を取り囲むような馬蹄(ばてい)形で、北西側では海面約60キロ・メートルにわたって噴出した軽石などが浮遊していた。
気象庁によると、福徳岡ノ場の噴火は明治以降に7回確認され、うち3回で島が出現した。最後に島が確認されたのは1986年だったが約2か月後に海に沈むなど、いずれも島として残らなかった。
産業技術総合研究所の山元孝広・副研究部門長(火山学)は、「福徳岡ノ場ではこれまで、溶岩ではなく軽石が噴出してきた。噴煙の高さから今回の噴火もこのタイプで、島は軽石でできているとみられる。溶岩に切り替われば島として残ることもありえるが、現状では可能性は低い」と話している
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