2021年8月25日水曜日

クリミア奪還へ国際会議が始動 ウクライナ  産経新聞 - 2021年8月25日

 【モスクワ=小野田雄一】ウクライナのゼレンスキー政権が、ロシアによって2014年に併合された南部クリミア半島の奪還を求める国際会議「クリミア・プラットフォーム」を始動させた。23日に首都キエフで行われた第1回会合には40以上の国と国際機関の代表者が参加し、「クリミア併合を容認せず、非難し続ける」との共同宣言を採択した。

クリミア奪還を標榜(ひょうぼう)する国際的枠組みは初めてで、多くの欧州諸国が首脳や外相級を出席させた。米国からはグランホルム・エネルギー長官ら、日本からは倉井高志・駐ウクライナ大使が参加した。

共同宣言は「法に基づく国際秩序」の変更は許されないとの認識を強調し、国際会議をクリミア解放に向けた「協議と協調の場」としていくことを確認した。ロシアによるクリミア半島での軍備増強や人権侵害についても厳しく批判した。

ウクライナのメディアによると、ゼレンスキー大統領は「クリミアは再び国際的議題に戻った」とし、「各国の努力でロシアは交渉の席につかざるを得なくなるだろう」と述べた。

ロシアは会議の開催に強く反発しており、ペスコフ露大統領報道官は「ロシアに非友好的な行事だ。会議でのいかなる声明も受け入れない」と述べた。露外務省のザハロワ報道官も「参加国を記録し、しかるべき対応をとる」と警告した。

ゼレンスキー氏は今月末に訪米し、バイデン大統領と会談する予定。

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