今週豪雨に見舞われた河南(Henan)省鄭州(Zhengzhou)市では、3日間で平年の1年分の降水量に相当する雨が降ったとされる。
■「スポンジシティー」の効果は?😢*コンクリートが多くなると、水を吸なまくなる面積が大きくなるという事も1原因の一つ*
中国の急速な発展と都市化も、洪水被害の悪化を招いてきた。都市化に伴い、より多くの土地が不透水性のコンクリートで覆われ、豪雨の際に地面に水が急速にたまるリスクが高まった。
政府が提示した解決策の一つが、2014年に始まった「海綿城市(スポンジシティー)」計画だ。
都会の不透水性の地面を、透水性舗装材など多孔質材で置き換え、緑化を進め、排水溝や貯水池を増設することにより、地面に水がたまるのを防ぐとしている。
■洪水による最大の被害者は?
しかし、迂回流の通り道に位置し、洪水によってすでに家屋や作物に甚大な被害を受けてきた地方部の集落にとっては、スポンジシティー化のメリットは少ないとみられる。
人口密度の高い都市への被害を防ぐため、複数の村で全体が洪水の犠牲となることも多く、そのたびに村民は避難を余儀なくされてきた。
国営新華社(Xinhua)通信は、鄭州市周辺の農地ではここ数日で、約2万ヘクタール分の農作物が被害を受け、直接的な経済損失は12億円を上回ると伝えている。
■他に講じられる対策は?
中国は洪水による人的被害の抑制策として、洪水の監視強化と早期避難に取り組んでいる。
応急管理部の発表によると、昨年6~8月の洪水による死者・行方不明者は219人で、その前の5年間の年間平均に比べると半数以下だった。しかし経済損失は15%増加し、1790億元(約3兆円)に上った。
シンガポール国立大学(NUS)で水政策を研究するセシリア・トルタハーダ(Cecilia Tortajada)氏は、洪水を予防するには、究極的には気候変動に対する世界規模の行動も必要になるとの見方を示し、「国ごとの備えは進んでも、世界全体としての備えはできていない」と指摘している。
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