[ワシントン 23日 ロイター] - イエレン米財務長官は23日、ペロシ下院議長や与野党両党の指導部に書簡を送り、議会が8月2日までに連邦政府債務上限の引き上げ、もしくは一時停止に動かなければ、財務省は米国の債務不履行(デフォルト)回避に向け「緊急措置」を講じると言明した。
現行の債務上限適用停止措置は今月末に失効する。議会では債務上限引き上げを巡る与野党の攻防が再燃しており、妥結が遅れれば、デフォルトや政府機関が閉鎖される可能性がある。
イエレン長官は「財務省は7月30日正午に州・地方政府向け特別国債(SLGS)の発行を停止する」とし、債務上限が停止もしくは引き上げられるまで発行停止を継続すると述べた。さらに、8月2日までに議会が行動しなければ、特定の追加緊急措置を講じるとし、議会の行動を促した。
ホワイトハウスのサキ報道官は記者団に対し、「議会が債務上限の引き上げに向け、超党派で行動することを期待している」とコメントした。
イエレン氏はまた、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で、支払いや収入の見通しを巡る不確実性が高まっているとし、財務省の緊急措置がどの程度続けられるかは不明と指摘。「10月1日を例に取ると、国防総省関連の退職金などを含む大型の支払い義務があり、財務省の手元資金や緊急措置は約1500億ドル減額する」と説明した。
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