NTTが、数学の未解決問題などに取り組む新しい研究組織を立ち上げた。若手数学者を採用し、100万ドルの賞金がかけられている「リーマン予想」など純粋数学の問題に挑むという。企業が数学の研究所をつくるのは世界的にも珍しい。成果を元に、「究極の暗号方式」の考案など未来の社会やビジネスを変えるような技術革新につなげたい考えだ。
10月1日、神奈川県厚木市のNTTの研究所内に「基礎数学研究センタ」が発足した。研究の統括には、数学者の若山正人・九州大名誉教授(表現論・数論)が就いた。30~40代の若手研究者が中心の15人ほどの組織をめざすという。
最大の特徴は、目的を「数学研究に徹する」としている点だ。取り組む問題として、素数の分布の謎に迫れる超難問として160年以上未解決の「リーマン予想」や、「数学の大統一理論」につながるとされる「ラングランズ予想」などを挙げる。若山さんは「根本からモノの見方を変える力が数学にはある。大きなホームランも狙っていきたい」と意気込む。
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