【台北=矢板明夫、北京=三塚聖平】台湾を訪問中の欧州連合(EU)欧州議会の代表団は4日、台北の総統府で蔡英文総統と会談し、フェイク(偽)ニュースやサイバー攻撃への対応で協力体制を強化することで一致した。台湾の外交関係者によると、欧州議会代表団による台湾公式訪問は初めて。
蔡氏は会談で「台湾はEUとすべての分野でパートナーシップを強化できる」と語ったほか、中国によるサイバー攻撃などを念頭に「台湾は欧州の友人と力を合わせてフェイクニュースに対抗し、民主的で自由な生活スタイルを守りたい」と共闘を呼び掛けた。
代表団団長でフランス選出のグリュックスマン議員は「台湾は孤独ではない。われわれは台湾と一緒に自由、法治、人間性の尊厳を守っていく」と応じた。その上で同氏は「台湾は中国からの大きな圧力にさらされながらも民主主義をしっかりと守っている。私たちは台湾を尊敬し、いろいろと学びたい」と述べた。
これに対し、中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は4日の記者会見で、「強烈な不満と断固とした反対」を表明し、EU側に抗議したことを明らかにした。
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