政経塾をやろうと志したのは、今から10年前です。相談した方からも反対され、一度は断念しましたが、一向に好ましい状態に進んでおらない。ますます日本も世界も混迷している。自分が40年ほど若返ることができるなら、自分で世直しの先頭に立ちたいとさえ思いました。「やろう」「やめよう」と思い続けました。しかし、歳をとってからでは叶いません。それで、自分に代わって若い諸君に未来を託したいと、あらためて松下政経塾の設立を決めたのです。「この塾の方針にかなった人が一名でもいれば開塾するのだ」と志を立てたのです。 政経塾の使命は塾是・塾訓にあるが如き仕事をすることです。つまり、国家百年の計を創り、実践し、日本を救い、世界を救い、人々の幸福に尽くすことです。塾生は身命を賭して、この使命に徹しきって欲しいと思います。使命は重大です。「それを、諸君、やろうじゃないか」というのが、私から皆さんへの呼びかけです。 〈 昭和55年春 入塾式と当時の講話より 当時85才 |
0 件のコメント:
コメントを投稿