2021年7月17日土曜日

米権威が警告、東京五輪の「危険性」 高濱 賛 - JBpress - 2021年7月17日

  だが東京五輪は良いことずくめではない。米医療関係専門家たちの東京五輪に向ける眼差しは、日増しに厳しさを増している。

IOC のコロナ戦略は科学的根拠乏しい

 権威のある米医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」は、7月1日付でオリンピック参加者たちをコロナウイルスから守るための「リスク・マネージメント・アプローチの必要性」と題する論文を掲載した。

 筆者は、マウントサイナイ医科大学のアニー・スパロウ教授、ミネソタ大学のマイケル・オスターホルム教授ら4人の米公衆衛生学会の権威だ。

 オンラインメディアの「アクシオス」が、「東京五輪はウイルスのスーパースプレッダー(超感染拡大者)になりうる」と題する記事で、この論文を取り上げた。

(https://www.axios.com/why-testing-not-vaccines-center-olympics-covid-strategy-cfd56b9e-cb9c-4a56-b6a3-8f5698cb0c80.html)

 同論文を要約すると以下の通りだ。

【東京五輪前の現状】

一、7月には東京で開かれるオリンピックに200か国以上の国から選手約1万1000人、コーチら関係者約4000人が参加する。1か月後にはパラリンピックにさらに5000人の選手と関係者がやって来る。

一、国際オリンピック連盟(IOC)が作成したコロナウイルス戦略(Playbook)には、海外からの参加者とホスト国となる日本の国民を新型コロナウイルス感染から守るために、選手らにはマスクの着用、ワクチン接種(強制はしていない)、到着時のポリメラーゼ連鎖反応検査(PCR検査)などを義務づけている。

一、2020年3月、東京五輪開催が延期された時点では、日本でのコロナ感染者数は865人だった。世界規模の感染者は38万5000人に達していた。2021年にはパンデミックも下火になり、ワクチンも普及するとの見通しから東京五輪は1年延期になった。

一、その14か月後、日本での感染者数は7万人となり、日本政府は緊急事態宣言を発令した。同時点での世界の感染者数は1900万人になっていた。

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