2021年7月22日木曜日

中国、早生ジャポニカ米の新種育成に成功 新米が3カ月早く 新華社 - 新華社通信 - 2021年7月21日 *1年に2回収穫できる*

19日、モデル水田に植えられた「中科発早粳1号」。(南昌=新華社記者/周密)

 【新華社南昌7月21日】中国江西省上高県で19日、早生ジャポニカ米の新種が収量調査に合格した。中国の早生ジャポニカ米の二期作は大きく進展し、南方地域で7月下旬に収穫できるようになった。今後は今より3カ月早く新米を食べられるようになるという。

 19日、精米された「中科発早粳1号」。(南昌=新華社記者/周密)

 収量調査が実施されたのは、中国科学院遺伝・発育生物学研究所が選抜育種した「中科発早粳1号」で、江西省農業農村庁が調査専門家チームを派遣した。200ムー(約13ヘクタール)のモデル水田で、機械植えと投げ植えの水田をそれぞれ選んで実測したところ、機械植えは1ムー(約667平方メートル)当たり613.73キロ、投げ植えは530.31キロだった。

19日、モデル水田で「中科発早粳1号」を収穫するスタッフ。(南昌=新華社記者/周密)

 中国の二期作早稲品種はこれまで、すべてインディカ米だった。通常は3月中・下旬に作付けし、7月中・下旬に刈り取る。早生インディカ米の品種、特に長江中・下流の品種は、大部分が備蓄用か工業用に充てられる。

19日、モデル水田で「中科発早粳1号」の稲穂を確認する専門家。(南昌=新華社記者/周密)

 高緯度地域で作られるジャポニカ米品種は、早生インディカ米に比べ抵抗性が強く、株の形や品質、味が良いという長所がある反面、通常は10月にならないと収穫できない。中国の育種関係者も数十年間開発を試みたが、実用的な品種の育成には至らなかった。今回の収量調査に合格した新種は、この空白を埋めるものとなった。

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