2021年7月19日月曜日

ワクチンとは

わたしたちの日常には細菌やウイルスなどさまざまな病気を引き起こす原因となる微生物が存在します。このような微生物を病原体といい、この病原体が体の中に入ると私たちは病気になったり、ひどい場合は死んでしまいます。しかし、ヒトのからだには、一度入ってきた病原体が再び体の中に入ってきても病気にならないようにするしくみがあります。このしくみを“免疫”といい、入ってきた病原体を覚えて、からだの中で病原体と戦う準備をおこないます。そうすることで、再度、病原体が体の中に入っても病気にかからない、もしくは病気にかかっても重症化しないようにできているのです。

このしくみを利用したのがワクチンです。

ワクチンを接種することで、わたしたちのからだは病原体に対する免疫を作り出します。ただし、通常の感染(自然感染)のように実際にその病気を発症させるわけではなく、病原体の毒性を弱めたり、無毒化にしたりして、コントロールされた安全な状態で免疫を作るのです。ワクチンはいわば自然感染の模擬試験のようなものです。このようにして、いざ病原体が入ってきたとしてもあらかじめ備わった免疫で退治できるようになります。 

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