【ニューヨーク時事】米ニューヨーク市長選の民主党予備選の投票が22日行われた。候補が乱立する中、いずれも支持率は2割台以下にとどまり、予測が困難な大混戦になっている。今回から最大で上位5位まで候補を順位付けして投票できるランク方式が新たに導入され、2位以下の票の動向が勝敗を左右する見通しだ。結果確定まで数週間かかる可能性がある。
民主党予備選には10人以上が立候補している。地元テレビWNBCなどが14日に発表した世論調査によると、アフリカ系のエリック・アダムズ・ブルックリン区長(60)が24%でリードを維持。ニューヨーク市警の元警官でもあるアダムズ氏は治安回復を強く訴えている。
市では新型コロナウイルス禍以降、発砲事件が急増し、アジア系に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)が続発。ワクチン接種と経済の正常化が進み、有権者の最大の関心が治安対策に移ったことが支持率を押し上げた。
2番手はキャスリン・ガルシア前市衛生局長(51)の17%、これに革新左派の弁護士マヤ・ワイリー氏(57)が15%で続く。選挙戦序盤でトップだった台湾系起業家アンドルー・ヤン氏(46)は13%にとどまっている。
現職のデブラシオ市長は規定により出馬しない。市長選本選は11月だが、市は民主党支持者が圧倒的に多いため、民主党予備選を制した候補が次期市長となる可能性が極めて高い。
0 件のコメント:
コメントを投稿