2021年7月13日火曜日

米商務長官、海外からの渡航制限解除へ働き掛け 保健当局は懸念 米商務長官、海外からの渡航制限解除へ働き掛け 保健当局は懸念

 [ワシントン 12日 ロイター] - レモンド米商務長官は12日、政府が新型コロナウイルス対策として実施している英国や欧州諸国などに対する渡航制限の解除を働き掛けていると明らかにした。ただ、米保健当局者らは感染拡大につながる可能性をなお懸念しているという。

 

米経済団体や議会議員、外国政府当局者らはバイデン政権に対し、トランプ前政権下で導入された厳しい渡航制限の緩和を求めている。

制限の対象になっているのは英国、欧州域内の自由な移動を定めた「シェンゲン協定」の加盟26カ国、アイルランド、中国、インド、南アフリカ、イラン、ブラジルからの米国人以外の大半の渡航。カナダとメキシコについても、陸路での不要不急の入国を禁止している。

 

レモンド氏はロイターのインタビューで「(制限緩和に向けて)取り組んでいる。非常に強く働き掛けている」とコメント。ベセラ厚生長官と9日に協議したことを明らかにしたが、いつ決定が行われるかは分からないとした。

「米疾病対策センター(CDC)は神経をとがらせている。人々がワクチンを接種済みか知るのは難しい」とし、「信頼の置けるワクチンパスポートはない。これは大きなハードルだ」と語った。

 

ホワイトハウスは、今後どのように制限を解除するか欧州連合(EU)や英国、カナダ、メキシコと協議中としているが、米当局者によると時期は未定であり、旅行業界関係者は8月以降になる可能性があるとみている。

ホワイトハウスは全国的なワクチンパスポートの導入を繰り返し否定している。

 

関係筋によると、ブティジェッジ運輸長官もレモンド氏と共に制限解除を求めているが、政権内では依然として、海外からの渡航者受け入れを拡大すれば新型コロナ感染が加速する恐れがあるとの懸念がある。

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