2021年7月17日土曜日

米権威が警告、東京五輪の「危険性」高濱 賛 - JBpress - 2021年7月17日

 【競技会場外の状況】

一、東京五輪での感染対策は、ただ競技会場だけではない。

 選手村やホテルなど関係者が宿泊する施設、さらには空港から宿泊先、競技会場にアスリートを輸送するバス運転手やボランティア、関係者、放送関係者、記者団を感染から守る厳格な対策が不可欠だ。

 バスの運転者は長時間働き、帰宅する生活パターンを何日にもわたって繰り返す。日本の一般市民との接触を完全にシャットアウトできない。

 いわば一般市民とアスリートの間の「触媒」的存在になりうる。

一、ウイルス感染の潜伏期間は48時間。定期的な体温チェックや感染症状スクリーニングだけでは効果的な判断はできない。

 最善な方法は、「ポリメラーゼ連鎖反応検査」(PCR)を1日1回施すことだ。

一.IOCはアスリート全員にスマートフォンを持たせ、感染追跡アプリと健康状態報告アプリを義務化することを決めている。

 アスリートの中にはスマートフォンではなく、モバイルフォンを使用する者もおり、より効果的なのは身体に装着できるウェアラブル・ディバイスを使用することだ。

一、以上のような状況分析を踏まえ、われわれは、IOCが緊急に「リスク・マネージメント・アプローチ委員会」を設置することを勧告する。

 同委員会は、①労働安全衛生②医療施設エンジニア③空調・換気装置エンジニア④流行病・疫病学専門家と、アスリートの代表からなる感染防止対策検討機関だ。

 アカデミックで臨床分野からの科学的な専門家会議ではなく、実際に競技を行う環境を実践面から審議する委員会だ。

(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp2108567)

0 件のコメント:

コメントを投稿