2020年1月3日金曜日


撮影
 金融商品取引法違反などで起訴され、保釈中にレバノンへ逃亡した日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告が、12月下旬の逃亡前に米ハリウッドの映画プロデューサー、ジョン・レッシャー氏と東京都内の制限住居で面会し、日本の司法制度を告発する映画の構想について話し合っていたと米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が2日、伝えた。映画化の議論は暫定的なものだったという。
 「まるで映画のようだ」と言われるレバノンへの逃亡計画についても、レッシャー氏に伝えていたのかは不明だ。ただ、日本在住のジャーナリスト、ジェイク・エーデルスタイン氏が書いた米ニュースサイトの記事によると、ゴーン前会長の友人がこの構想について「(映画の)終わりはどうなるのか」と聞くと、ゴーン前会長は「驚きの結末になる」と話したという。
 レッシャー氏はアカデミー賞作品賞を受賞した2014年の映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のプロデューサーの一人。同紙によると、ゴーン前会長は保釈中、自身の裁判の行方がどうなるのかについて著名人の事例などを研究。有罪率が99%と言われる日本の司法制度では、公正な裁判は受けられないと確信するようになったという。
 レッシャー氏との面会では、こうした日本の司法制度に対する批判を訴え、自身の経験が映画になれば、人々が自分に対して同情的になってくれるかどうかを気にしていたという。【ニューヨーク隅俊之】

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