発光ダイオード(LED)製造大手「日亜化学工業」(徳島県阿南市)は、新型コロナウイルスを死滅させることができる高出力のLEDを開発した。このLEDを活用した空気清浄機などの新製品開発が期待される。
同社によると、徳島大の野間口雅子教授(ウイルス学)らと共同で行った実験で、深紫外線と呼ばれる光を30秒照射したところ、99・99%のウイルスが不活化したことを確認した。
出力が高いほど効果は高く、従来品(55ミリ・ワット)の約1・3倍にあたる出力70ミリ・ワットのLEDを量産化できる体制が整った。約2万時間、照射が可能という。
県などに寄贈した試作機には、25ミリ・メートル間隔でLEDを配置し、充電式で持ち運ぶことができる。近くでかざすだけで、コロナウイルスを除去でき、アルコール消毒ができない場所などで役立つという。
鎌田広専務は「エアコンや空気清浄機など多岐にわたる応用が期待でき、メーカーと協力して開発に取り組みたい」と話している。
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