インターネットで旅行を疑似体験する「オンラインツアー」が広がっている。新型コロナウイルスを気にせずに旅行気分を味わえるのが人気で、大手旅行会社が相次いで企画を打ち出している。太平洋戦争の慰霊ツアーや修学旅行など内容も豊富になってきた。
「あなたは42~45歳に運気が上がる」「ラッキーナンバーは8、17、26」――。エイチ・アイ・エス(HIS)がネット上で提供するインドの有名占い師の占いツアーに参加すると、こんな「お告げ」が返ってくる。
料金は30分4000円。ウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」を使い、占星術や手相占いを体験できる。ハワイのビーチを現地ガイドが紹介するツアーなどもあり、約50か国・地域の約800種類(無料~3万円前後)を提供する。すでに3万人以上が利用し、来年秋までに2000種類に増やして累計30万人の利用を目指す。
HISは売上高の8割が海外旅行。感染拡大で業績は悪化し、国内約260店のうち3分の1以上の店舗を閉鎖する方針だ。オンラインツアーは苦肉の策として始まったが、「新たな収益源になりうる」(織田正幸常務)と力を込める。
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