【ニューヨーク=上塚真由】全米各地で14日、米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンの接種が始まり、ニューヨーク市クイーンズ区の医療センターで救命担当の看護師、サンドラ・リンジーさん(52)が米国内での接種第1号となった。
接種の様子は同日午前9時20分すぎからテレビ中継され、各局は「歴史上、極めて重要な瞬間」と報道。リンジーさんは、「他のワクチンを接種するのと何ら変わりはない」と感想を語り、「希望と安堵(あんど)を感じている。痛ましい時代の終わりの始まりになることを願っている」と続けた。
リンジーさんは、ジャマイカ出身の移民。救命担当の看護師として20年以上のキャリアを持ち、3月のパンデミック(世界的大流行)発生以降、新型コロナの入院患者のケアにあたってきた。
黒人や中南米系のコミュニティーでは、連邦政府への不信感からワクチン接種に消極的な人も多い中、リンジーさんは自ら接種を志願。米メディアを通じ、「(黒人女性である)私と同じようなマイノリティー(人種的少数派)の人にも、ワクチンは安全で、科学は信頼できると伝えたかった」と接種を呼びかけた。
米メディアによると、14日には全米50州で医療従事者や介護施設の入所者などを対象にワクチン接種が始まり、東部マサチューセッツ州の介護施設では96歳の女性も投与を受けたという。米政府は年内に2000万人の接種を目指している
0 件のコメント:
コメントを投稿