国連事務総長「1967年の境界線を支持」 米の中東和平案認めず
国連のグテレス事務総長は28日、トランプ米政権が示した中東和平案を受けて声明を発表した。グテレス氏は「1967年の第3次中東戦争以前の境界線」に基づいた2国家共存の実現を「支持する」と述べ、エルサレムをイスラエルの首都とし、入植地でのイスラエル主権を容認する米国の和平案は認められないとの立場を示した。
グテレス氏は「2国家共存に関する国連の立場は、国連安全保障理事会や国連総会の関係する決議によって長年定義されてきた」と指摘。イスラエルとパレスチナ双方が「国連決議や国際法、双方の合意に基づいて紛争を解決することを支持する」と強調した。
過去の中東和平交渉では、「カルテット」と呼ばれた国連と米国、ロシア、欧州連合(EU)の4者が仲介役を果たした。ただ、28日に記者会見した事務総長の報道官によると、今回の和平案は事前に国連側には示されなかったという。【ニューヨーク隅俊之】
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