米中署名前に1時間の「独演会」=トランプ氏、実績誇示の政治ショー
【ワシントン時事】「かつて誰も見たことがない世界最大のディール(取引)だ」。トランプ米大統領は15日、ホワイトハウスで行われた米中貿易協議「第1段階の合意」署名式で、中国政府の代表を1時間近くも脇に立たせて延々と独演。大統領選を控えて支持者に自らの実績を誇示する壮大な「政治ショー」に仕立てた。
署名式には、米中閣僚や米国内の産業界などから200人以上が参加。濃いブルーのネクタイで式に臨んだトランプ氏は、関係者の名前を一人ずつ読み上げて謝意を表明し、合意は「前例がない」「非常に特別」などとアピールしてみせた。
中国の金融サービス市場開放が合意されたことで、招待客だった米金融大手幹部に「『大統領、感謝いたします』くらいは言ってくれないか」と求める場面も。ロシア疑惑捜査に関わり敵視していた連邦捜査局(FBI)の前長官をやゆするなど、署名式とは直接関係ない発言もしばしば飛び出し、さながらトランプ氏が各地で開く選挙演説の様相を呈した。
その間、中国の習近平国家主席の名代として参加した劉鶴副首相はトランプ氏の横に立たされたまま。「独演会」が終わって両者が合意文書に署名したのは、トランプ氏がしゃべり始めて、約1時間が経過した後だった。
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