2020年11月15日日曜日

トランプ派1万人、マスク無しで集会  朝日新聞社 - 朝日新聞デジタル - 2020年11月15日

 米大統領選でバイデン前副大統領の当選が確実になってから1週間がたった14日、「選挙の不正」を主張して敗北を認めていないトランプ大統領を支持する集会が首都ワシントンで開かれた。参加者は1万人以上とみられ、全米各地から集まったトランプ氏の支持者らが中心部を行進した。これに対する抗議活動もあり、双方の間の暴力などで負傷者や逮捕者が出た。  ホワイトハウス近くのフリーダム・プラザ周辺は朝から、トランプ氏の支持者らで埋め尽くされた。13日には主要メディアが大統領選の勝敗が全州で確定したと一斉に報じたが、支持者らは「でたらめはもうたくさんだ!」と抗議の声を上げた。ほとんどの人がマスクを着けていなかった。  午前10時過ぎ、広場に面した目抜き通りにトランプ氏を乗せた車列が現れ、支持者らが大歓声をあげた。車内のトランプ氏が笑顔を浮かべて手を振ると、周囲からは「USA」コールが起こった。トランプ氏は前日に「立ち寄ってあいさつするかもしれない」とツイートしており、この日はゴルフ場に向かう途中だった。  米国旗の上に「トランプ 法と秩序」と書かれた縦15メートル、横23メートルの特製の旗を広げていたディオン・チーニーさん(52)もトランプ氏の車に駆け寄った。「トランプ氏の勇敢さのおかげで、たくさんの人が彼を間近で見られた。彼はいつも何かをやってくれる」と興奮気味に話した。  チーニーさんがニューヨークで営むソフトウェア会社はこの4年間で従業員が3割増えた。「トランプ政権で経済は好調だ。史上最高の大統領を応援するために来た。黒人の命だけでなく、白人の命も重要だ」。選挙結果は「不正だ」としつつ、「明らかに多数の票をとれなかったのは右派の失敗だ」と複雑な胸の内も明かした。  ペンシルベニア州から夫婦で訪れた大学職員ジョン・ジュウさん(58)は「民主党が新型コロナウイルスを口実に、郵便投票を推し進めた。その結果、たくさんの不正と混乱を引き起こした。民主主義を取り戻すために来た。社会主義者のバイデン氏は受け入れられない」と訴えた。

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