2020年11月6日金曜日
シリーズ 暮らし圧迫 大軍拡
2019年1月10日(木) 新聞赤旗電子版より
シリーズ 暮らし圧迫 大軍拡
F35 147機 総額6.2兆円 中期防単価公表
1機116億円 維持費307億円 さらに上回る可能性 30年運用
「史上最も高額な兵器システム」(米政府監査院)と言われる米国の最新鋭ステルス戦闘機・F35。日本でも安倍政権が米国製武器の“爆買い”を要求するトランプ政権に屈し、大量購入を決めました。機体の購入費と維持費の総額は最低でも6・2兆円を超える見通しであることが判明しました。
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(写真)F35Bステルス戦闘機(米国防総省ウェブサイトから)
防衛省は8日、昨年末に閣議決定した2019~23年度「中期防衛力整備計画」に基づく装備品の単価を公表しました。105機を追加購入し、147機態勢にすることを決めたF35については、現行中期防の期間で45機を調達し、単価は116億円としました。
今後もこの価格が維持される場合、機体の購入だけで総額1兆7052億円に達します。
加えて、毎年膨大な維持費がかかります。防衛装備庁の年次報告書によれば、前中期防までに導入を決めたF35A42機の維持費は1兆2877億円です(運用期間30年)。1機あたりで約307億円になる計算です。
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今後も同程度の維持費がかかると仮定した場合、147機の維持費総額は約4兆5129億円で、機体の購入費と合わせて約6兆2181億円という巨額の支出になります。
しかし、実際の金額はこれを上回る可能性が高い。防衛省は現中期防で導入する45機のうち18機、全体で42機を短距離離陸・垂直着陸機F35Bとする計画です。同省は今回、F35Bの価格を公表していませんが、米国内での昨年9月時点での価格はF35Aの8920万ドルに対して、「B」は1億1550万ドルと約2630万ドル(約28億7000万円)も割高です。
さらに、F35は米国に価格決定権があるFMS(有償軍事援助)制度に基づいて完成品を購入する計画であるため、米側の事情で価格が高騰するリスクも抱えています。部品や搭載兵器なども基本的に米国から輸入されるため、維持費も米側しだいです。
◇
安倍政権は新たな防衛大綱・中期防で約27・5兆円の大軍拡計画を決定し、来年度予算案では軍事費5兆2574億円を計上。5年連続で過去最高を更新し、暮らしを圧迫しています。安倍政権の大軍拡をシリーズで検証していきます。
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