2020年3月28日土曜日
■[欧州]仏「罰金44万円」/伊「通行手形」
パンデミック(感染症の世界的な大流行)の中心となった欧州では、各国政府が感染の広がりに歯止めをかけるため、全土で在宅勤務を呼びかけ学校も休校にして人々の外出を制限し、食料品店や薬局以外の閉店を命じるなどの非常措置に踏み切っている。
仏政府はこうした措置を3月17日から月末まで続ける。パリでは地下鉄の運転本数が大幅に減った。警察官や銃を持った兵士が巡回し、通行人を呼び止めて外出理由を確認している。在宅で仕事ができない人は、通勤の必要があることを証明しなければならない。
不要不急の外出と判断されれば135ユーロ(約1万6000円)の罰金を科される。それでも外出する人が絶えず、業を煮やした仏政府は24日から違反を4回繰り返せば3700ユーロ(約44万円)の罰金と禁錮刑6月を科すと警告した。
イタリアでは2月に北部で始まった外出制限が3月10日に全土に広がった。
通院や食料品の買い物を除き外出は認められない。外出の際は書類に理由を書いて署名する「通行手形」が必要だ。正当な理由がなければ、最大3000ユーロ(約36万円)の罰金を科される可能性がある。
英政府も23日、3週間の予定で全土で外出制限を始めた。外出が認められるのは食料品や薬など必需品の買い物と通院、どうしても必要な場合の通勤、それに1日1回の運動などに限られる。
住民は不自由な生活を強いられるが、今のところ反発は少ないようだ。英紙ザ・タイムズと調査会社ユーガブの調査では、93%が感染防止のための外出制限に賛成と答えた。
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