しかし、築地市場の豊洲移転問題での迷走や安倍政権打倒を狙った希望の党の衆院選敗北という挫折で、同党代表辞任を余儀なくされたあたりから、持ち前の派手なパフォーマンスは影を潜め、「都庁での引きこもり状態」(自民都連)が続いていた。
その一方で、都知事再選を狙って長年の盟友とされる自民党の二階俊博幹事長と意を通じることで、反小池で固まっていた自民党都連との水面下での手打ち工作も進めてきた。それを一気に進展させたのが、3月24日に国際オリンピック委員会(IOC)が決定した五輪の1年延期だった。
都知事選で小池氏の対抗馬擁立を模索してきた自民党都連は、五輪延期決定の翌25日に行われた都議会予算特別委員会で、知事提出の2020年度当初予算案に賛成し、従来の対決姿勢を転換した。それと同時に「予算に賛成したのに、選挙で対立はできない」(幹部)と知事選での対立候補擁立も断念した。
「五輪準備で安倍首相や森氏と連携する小池氏の再選を邪魔すれば、自民都連が都民から非難される」(同)との判断からで、予算案への賛成は知事選で小池氏を支援する地ならしとみられている。
都知事選は事実上の無風状態に
ただ、小池氏の爆弾発言がインターネットなどで都民の間で一気に拡散し、25日夜からスーパーやコンビニでの食品などの買い占めによる大混乱を招いた。26日の東京株式市場も首都封鎖による経済危機への不安から急落。関係者の間では「百合子ショック」との言葉も飛び交った。
0 件のコメント:
コメントを投稿