憲法25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(生存権)を有する」と明記している。国は社会福祉、社会保障、公衆衛生の向上と増進に努めなければならない-とも規定する。
だが、長引くコロナ禍は社会に暗い影を落としている。厚生労働省によると、2020年の全国の自殺者は前年より912人多い2万1081人。09年のリーマン・ショック以来、11年ぶりに前年を上回った。
男性は11年連続で減ったものの、女性は過去5年で最多に。小中高生の自殺者数も急増し、499人は統計のある1980年以来、最多になった。
兵庫県警によると、県内の自殺者は888人で、前年より女性だけが11人増えた。厚労省自殺対策推進室は「女性の方が雇用が不安定で、コロナ禍がさまざまに影響している」とみている。(末永陽子)
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