2020年8月25日火曜日

米中、第1段階通商合意の履行確認 トランプ氏延期指示から一転、成果強調へ  毎日新聞 - 毎日新聞 - 2020年8月25日  中国の劉鶴副首相は25日、米国のライトハイザー通商代表部(USTR)代表と電話協議し、通商問題を巡る米中の「第1段階」合意実現に向け条件整備を続けていくことで一致した。電話による米中閣僚級の通商協議は5月上旬以来となる。  第1段階合意で中国側は2020~21年の2年間で米国製品を計2000億ドル(約21兆円)規模で買い増すことを約束。しかし、新型コロナウイルスの影響で計画に遅れが生じている。協議は合意発効から半年が経過したことを踏まえ、進捗(しんちょく)状況を点検することが狙いだ。  USTRの声明によると、中国による米国製品の購入拡大に関しては米中双方が「進展」を確認。約束の履行に向け「必要な措置を講じる」ことでも一致した。米大統領選が11月に迫る中、トランプ大統領は対中輸出拡大を政権の成果としてアピールしており、中国側に対し購入ペースをさらに上げるよう圧力をかけたとみられる。  米中関係を巡っては、トランプ政権が中国発の人気動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国市場排除など、対中強硬策を矢継ぎ早に打ち出している。通商協議も当初は15日に予定されていたが、トランプ氏が「話したくない」と一度は延期を指示した経緯がある。  中国商務省は協議終了後、話し合いは「建設的だった」と強調した。ただ、トランプ氏は第1段階合意についても破棄に踏み切る可能性を示唆するなど揺さぶりを強めており、通商協議の行方も予断を許さない状況だ。【北京・赤間清広、ワシントン中井正裕】

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