2020年8月1日土曜日

SDGs時代の大本命素材となるか 植物由来の“セルロースファイバー”が世界を変える supported by Panasonic ホーム 社会デザイン研究 SDGs時代の大本命素材となるか 植物由来の“セルロースファイバー”が世界を変える 植物由来の「セルロースファイバー」を混合した“環境に優しい”樹脂をパナソニックが開発 その素材にアサヒビールが着目し、共同でリユースカップを開発。すでにさまざまなイベントで好評を博している 両社による開発のきっかけから裏側、そしてパナソニックの技術者が語るセルロースファイバー樹脂のすごさとは? 昨今、海洋プラスチックごみや石油資源の枯渇・地球温暖化といった環境問題から、プラスチック量の削減が世界的に求められている。本記事では、環境に配慮した次世代素材の取り組みをピックアップ。植物由来の「セルロースファイバー」を混入させた樹脂を開発したパナソニックと、その樹脂を活用して生み出された「リユースカップ(森のタンブラー)」を共同開発したアサヒビール、双方の担当者に開発の経緯、及び今後の展望を聞く。 木に含まれるセルロースファイバーを成形材料に活用 2015年、国連総会でSDGs(持続可能な開発目標)が定められて以降、世界はサステナブルな方向へと舵を切りつつある。SDGsが扱う領域は多岐にわたるが、海洋プラスチックごみ問題をはじめとする環境課題の解決は喫緊のテーマである。 こうした中、環境省では次世代のバイオ素材として植物由来の「セルロースナノファイバー(CNF)」に注目している。CNFとは、すべての木材に含まれている木材繊維を微細化した素材だ。その特性から間伐材などの森林資源、産業廃棄物を含む植物資源の有効活用が可能となり、環境負荷の少ない持続型資源として期待されている。 2000年代半ばから研究開発が進み、近年ようやく実用段階へと進化。これを受け、環境省は2015年からCNFを活用したモデル事業を推進してきた。事業者の1つとしてパナソニックが指名され、「平成27〜29年度 CNF製品製造工程におけるCO2排出削減に関する技術開発」「平成28〜29年度 CNFの家電製品搭載に向けた性能評価および導入実証」を連続して受託した。 そこでの知見を活かし、パナソニックでは2018年8月に新軽量素材「セルロースファイバー樹脂」を一部に採用したコードレススティック掃除機「POWER CORDLESS(パワーコードレス)」を発売。これは国内の家電では初となる事例だ。続く2019年7月には、55%以上の濃度でセルロースファイバーを樹脂に混合した高濃度セルロースファイバー成形材料を開発。主成分を天然由来成分が占めることになり、プラスチック使用量の削減が期待できる。また白色で着色自由性が高いことに加え、独自の成形技術によって木材の質感を残したぬくもりのあるデザインにも成功した。 このSDGsに則した“環境に優しい素材”にアサヒビールが着目し、共同でビール用リユースカップの開発をスタート。2019年7月、「森のタンブラー」の名前でリユースカップが完成した。 サステナブル(Sustainable)、サステナビリティ(Sustainability)とは、「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」を意味します。 サステナブル(Sustainable)とは、本来は「維持できる」「耐えうる」「持ちこたえられる」を意味する形容詞です。

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