2020年8月5日水曜日

日系自動車大手の中国販売が全社プラスに 7月、ホンダが半年ぶり増 産経新聞 - 2020年8月5日  【北京=三塚聖平】日系自動車大手4社の中国市場における7月の新車販売台数が5日、出そろった。ホンダが6カ月ぶりに前年実績を上回り、全社がプラスを達成した。新型コロナウイルス直撃からの回復が進み、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車の3社は2桁増を達成した。  ホンダは前年同月比17・8%増の13万6646台だった。主力モデル「シビック」などの販売が好調で、7月の販売台数としては過去最高を記録した。同社は、新型コロナが最初に確認された湖北省武漢市の四輪車工場が長期間の稼働停止を余儀なくされるなど影響が大きかった。  トヨタ、日産、マツダは4カ月連続で前年実績を上回った。トヨタは、19・1%増の16万5600台と3カ月連続で2桁増を記録した。堅調な市場の回復に支えられ、スポーツ用多目的車(SUV)の「RAV4」や、高級車ブランド「レクサス」などの販売が好調だった。1~7月の累計は前年同期比1・1%増とプラス転換を達成している。  日産の7月販売は11・6%増の12万945台だった。今年に入って初めての2桁成長だった。セダン「アルティマ」や、小型商用車の販売が好調だった。現在、中国各地では政府主導でインフラ投資が進められており、同社はそれにより商用車の購入意欲が高くなっていると分析する。  マツダは4・1%増の1万7750台だった。5月に新型SUV「CX30」を投入した効果が出ているという。  中国中南部で起きた記録的な豪雨による洪水被害については、各社とも大きな被害は出ていないと説明している。ただ、来店客の減少を指摘する声も一部である。  中国の自動車市場をめぐっては、新型コロナの流行を受けて今年2月を中心に大幅な販売悪化に見舞われた。経済活動再開による市場回復や、地方政府の市場刺激策により、4月以降は回復傾向が出ている。  ただ、感染拡大が深刻だった時期に消化しきれなかった需要がずれ込んで起きている側面があるとみられるほか、政府の支援策は需要を先食いしている可能性が指摘される。新疆ウイグル自治区などで起きている新型コロナの感染拡大や世界経済の不透明感もあり、今後の販売動向については慎重な見方が依然根強い。

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