[ロンドン 15日 ロイター] - 英オックスフォード大の研究チームは15日、脳内で血栓が生じるリスクは、英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンの接種よりも、未接種でコロナに感染する場合の方が8-10倍高いとの分析結果を発表した。
米医療データベースに基づく研究で50万人のコロナ患者の脳静脈洞血栓症(CVST)を調べたところ、発症率は100万人当たり39人の計算になったという。一方、欧州医薬品庁(EMA)はアストラゼネカのワクチン接種後の同発症率を100万人に5人としている。
オックスフォード大のマクシム・タケ教授によると、コロナ感染後でもワクチン接種後でも、脳静脈洞血栓症による死亡率は同じ約20%だった。
研究を発表したのは、アストラゼネカのワクチンを共同開発したオックスフォード大のチームとは別のチーム。研究は査読をまだ受けていない。
アストラゼネカや米ジョンソン・アンド・ジョンソン(J&J)のコロナワクチンでは脳静脈洞血栓症の発症例が報告され、米当局は14日にJ&Jの接種を一段中断。デンマークはアストラゼネカのワクチンの使用中止を決めている。
*見出しの「未接種」を「接種」に訂正します。
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