米グーグルは15日、デジタル地球儀「グーグルアース」で、過去40年にわたる世界中の変化を時系列で見ることができる「タイムラプス」の3D版の提供を始めた。気候変動に伴って氷河が後退する様子や、地震などの災害が各地に与えた影響などを立体的に見ることができる。
グーグルは、米航空宇宙局(NASA)や欧州宇宙機関(ESA)など米欧当局と協力。1984年以降に様々な角度から撮影された約2400万枚の衛星写真を使い、3D版を提供する。同社はこれまで平面の衛星写真を使って「タイムラプス」を提供していたが、3Dになることで、より臨場感がある立体的な変化を知ることができるようになった。
タイムラプスでは、世界のすべての地域について、過去37年間の変化を時系列で見ることができる。またグーグルは、約800カ所については映像も提供している。米アラスカ州のコロンビア氷河が約19キロ後退する姿や、2011年の東日本大震災など、大きな災害が地域に与えた影響も知ることができる。
グーグルアース責任者のレベッカ・ムーア氏は朝日新聞の取材に「タイムラプスで見ることができるのは地形レベルの変化で、町中の詳細な様子ではない」として、地域全体の風景の変化を伝えるのが目的だとの考えを示した。(サンフランシスコ=尾形聡彦)
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