米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日の米議会証言で「ワクチン接種によって、米経済が今年後半にはより正常な状態に戻る希望が出てきた」と述べた。足元で新型コロナウイルスの新規感染者数が減っていることもあり、米国では景気過熱とそれに伴う金融緩和策の修正が意識されつつあるが、パウエル氏は従来の緩和策を維持する方針を強調した。
FRBによる空前のマネー供給で上げ相場が続く米株式市場では、実体経済にとっての好材料が出ると、株価を逆に下押しするねじれた構図が生まれている。FRBが金融引き締めに転じる可能性を投資家が意識するためだ。パウエル氏は政策修正の条件としている「さらなる実質的回復」までは「まだ時間がかかる」と強調。「バブル」の懸念については「ある資産がバブルかどうかについてはさまざまな見方があり、これがバブルだ、と見分けることは誰もできない」と述べ、直接の答えを避けた。
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