2020年3月11日水曜日


(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスの感染拡大で中国の不動産セクターが一段と大きく揺れている。資金不足で廃業を迫られる経営難の不動産開発会社も出てきた。  
  人口世界一の中国では感染地域の封鎖が3カ月目に入り、中小の住宅建設会社はぎりぎりの状況に追い込まれている。コストを賄うための資金を集合住宅の予約販売から十分に確保できないためだ。
  ブルームバーグの集計データによれば、今年1-2月に不動産会社105社前後が破産の届け出をしたと発表。2019年は年間で500社近くが破綻した。
  チャイナ・インデックス・ホールディングスの調査ディレクター、ホアン・ユィ氏は「極めて多くの中小の不動産開発会社が不動産資産を売却するか、別の商売を始めるか、あるいは身売りという誰も望まない選択肢を迫られるだろう」と述べ、「動揺は始まったばかりだ」と指摘した。
  中国の住宅市場はウイルス拡散前でも圧迫されていた。今年1月の住宅価格上昇率はほぼ2年ぶりの小ささとなり、債務負担に苦しむ幾つかの不動産会社は建設を抑制し始めた。
  S&Pグローバル・レーティングは10日のリポートで、新型コロナ感染拡大により中国の不動産会社などで圧迫が最も激しく感じられる公算が大きいと分析した。

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